SEO対策をコンサルタントに相談すると、「独自性(オリジナリティ)のある記事が必要」といわれる場面も多いのではないでしょうか。
私もSEO対策に励む一員として、「Webコンテンツは独自性が重要」と言うこともあれば、「独自性が重要なんですよね?」と聞かれることもあります。
しかし、この「独自性」については、誤解している方も多いと感じています。
この記事ではSEOにおける「独自性」について、Googleが求める意味をWeb活用のプロ目線で考察していきます。SEOコンサルタントから「独自性を出せ!」と言われて意味不明だと感じている方は、ぜひ参考にしてください。
SEOの独自性でよくある誤解
- 他社サイト・個人ブログなどで書かれていない内容を先行して執筆する
- 記事内容を特化させる
- 経験談・体験談を書く
これらが独自性だと思っている方もいるかもしれません。しかしこれ、誤解です。
このようなことを言ってくるSEOコンサルタントは「独自性」が目的化しています。
独自性とはあくまでも手段であるため、「他人が書いていないような記事を書くこと=SEOで役立つ独自性」とはなりません。
「他社サイト・ブログなどで出ていない内容」にフォーカスした結果、誰も求めてない情報を乱発しているサイトが多々あります。
その結果Googleからも評価されない=誰からも読まれない、という悩みを抱えて、私(Luna企画代表)へ相談にくる方も多いです。
そもそもの前提として、「他社や個人ブログなどで出ていない内容」に価値があるわけではなく、「ユーザーにとって役立つ情報」に価値があります。
そのためWebコンテンツを作成する時は、次の2軸で考えたほうがいいです。
- ユーザーにとって役立つ情報だから、世の中に記事はあるけど、改めて自社サイトでも紹介する
- ユーザーにとって役立つ情報なのに、まだ世の中に広まっていない情報だから、自社サイトで紹介する
Webコンテンツの独自性(オリジナリティ)とは
これまで多くの企業とWeb活用・SEO対策を実践してきたLuna企画代表としての見解を紹介します。
Webコンテンツの独自性(オリジナリティ)とは、「安心できるほど権威のある人(E-A-Tを満たした人)の一次情報」だと捉えるべきです。
これだけでは意味がとらえきれないでしょうから、因数分解して理解していきましょう。
E-A-Tを満たした人
「安心できるほど権威のある人(E-A-Tを満たした人)の一次情報」、まずは権威のある人について考えてみましょう。
まず権威とは、どれだけ信頼できるかを表すもの、と捉えるべきです。
そもそも権威性がフォーカスされる理由は、E-A-Tという概念に起因しています。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
とどのつまり、「このサイトって、この記事って、どれだけ安心なの?」という概念です。
権威性やE-A-Tというと、「被リンク対策」を推奨するコンサルタントも少なくありません。
たしかに被リンク対策も重要ですが、権威性は必ずしも被リンクだけで判断されません。
そもそも被リンク対策は難易度が高く、多くの中小企業のWeb活用リソースを考えると、現実的ではないでしょう。
Web活用の初期フェーズでは、次の3つを意識するべきです。
- サイトのプロフィール
- 執筆者のプロフィール
- サイテーション
たとえば被リンクが多くても、執筆者が「○○編集部」「○○営業部」という記事に権威性・信頼性はありません。「○○編集部って、誰」という話です。
一方、執筆者が「実名 資格 プロフィール」となっていれば、その内容によっては権威性・信頼性を与えられます。
この記事も「Luna企画代表の谷口さんが、書いている」ことが重要なのです。
「谷口さんはLuna企画代表で、Webマーケター兼Webライターとして、中小企業・士業に対するマーケティング支援・Webコンサルティングサービスを提供している。IPOを目指ベンチャー企業でのWeb制作・コンサルティング・EC通販部門管理職を経てLuna企画を開業した人。中小企業・士業事務所から東証プライム上場企業まで幅広い業種業態のマーケティング支援を経験している。」
ね、「○○編集部」と比べたら、信頼できる(っぽい)でしょう?
一次情報
「安心できるほど権威のある人(E-A-Tを満たした人)の一次情報」、次は一次情報について考えてみましょう。
そもそも「独自性」そのものが評価されることはありません。繰り返しとなりますが、「ユーザーにとって役立つ情報」に価値があります。
では、よくSEO界隈でいわれる「独自性」とは何かと言うと、一次情報のことです。
一次情報の意味説明は割愛しますが、要は「誰の意見なのか」を、ユーザーは重視しています。
- Aという事象に対する、○○編集部の意見
- Aという事象に対する、○○さんの意見(○○さんはこんな資格があって、こんな経歴であることも分かる)
どちらを信頼できるか、というイメージです。Googleは後者を重視します。
これがよく言われる、「権威性と独自性を重視する」の中身です。
たとえば「草刈機を紹介するサイト」で考えてみましょう。
「草刈機を販売した経験のある、○○会社の谷口さんとしては、この草刈機を買うなら楽天市場がオススメだと思う」という一次情報であれば、権威性と独自性の両方があり、ユーザーからもGoogleからも価値が認められる、というイメージです。
ちなみに私が書いているこの文章。
次のどちらに価値があるか、という話につながります。
- SEOと独自性に対する、一般的な情報
- SEOと独自性について深く考えており、SEOコンサルもしていて、自らメディア運営もしている谷口さんの個人的意見
どちらを知りたいですか?というと、後者でしょう。(自画自賛)
「何故、知りたいか」というと、「権威性・信頼性のある(誰だか分かる)人の、独自性のある情報(一次情報)だから」ですね。
サイト運営の肝も同じです。
SEO対策における独自性の出し方
まず、独自性は目的ではありません。
ユーザーが知りたい情報に対する、権威性・信頼性のある(誰だか分かる)人の、独自性のある情報(一次情報)であることが重要です。
それをふまえて、次のポイントを意識してみてください。
- 上位記事の確認
- 画像の使用方法
- タイトルや見出しの付け方
上位記事の確認
上位記事の確認、これは重要です。
なぜなら上位表示されている記事は、現状でもっとも役に立つと判断されている情報だからです。
そのため「上位記事に書かれているような内容は、独自性を出すために書かない」ではなく、「上位記事に書かれているような内容は、ユーザーにとって必要だから積極的に書こう」という姿勢が正しいのです。
既存上位記事の内容を見て、権威性・信頼性のある(誰だか分かる)人の、独自性のある情報(一次情報)をさらに追加すれば、価値ある情報になりやすいです。
たとえば「検索上位記事には○○と書いてあるけど、これは権威性・信頼性のある私としても正しいと思う。なぜなら○○だから」という内容でもOKなわけです。
画像の使用方法
- フリー画像を使用するとGoogleからの評価が下がる
- 具体例や体験談に関わるような、実際の撮影写真を使うべき
- フリー画像を使うなら加工を施してオリジナリティを出す
すべてよく聞きますね。個人的意見ですが、マジで関係ないです。(あくまで個人的意見です)
ユーザーが理解するのに役立つ画像かどうか、それがすべてです。
ユーザーにとって役立つなら、フリー画像でも、使いまわしの画像でもまったく問題ありません。
逆に言うと、フリー画像を加工したり、撮影写真を使ったりしても、ユーザーにとって役立たないならそれは「オリジナリティのある画像」とは言わない、ということです。
タイトルや見出しの付け方
- 【○○監修】というフレーズを多くの記事で使用している
- 重複とみなされるから、やめたほうがいい
- 不要強調とみなされてペナルティがある
はい、これもよく聞きますね。個人的意見ですが、マジで関係ないです。(あくまで個人的意見です)
不要強調かどうかよりも、ユーザーにとって便利かどうかで考えるべきです。
たとえば【社労士監修】○○について国が抱える課題とは?
「○○」に悩んでいるユーザーにとって、【社労士監修】がもっとも重要な情報なら、一番前に置くべきです。しかし重要な情報が他にあるなら、その情報を前に置くべきです。
たとえば、【社労士監修】うつ病について国が抱える課題とは?という記事があったとします。
この記事のターゲットは、実際の患者、その家族ではないですよね。たぶん業界人しか興味のない情報です。
むしろ「社労士の意見を知りたい」という行政担当者が読者になりうるので、一番前に社労士情報があってもいいのです。
逆に「夫が鬱病かもしれない?」と悩む夫がターゲットであれば、社労士が監修しているかどうかは不要でしょう。(そもそも社労士に聞くべき内容なのかも、一般人には分からないと思います)
この場合、鬱病の兆候とは?5つのポイントを看護師の経験から紹介
というタイトルがいいですかね。(奥さんが知りたいのは兆候、聞きたいのは看護師や医師)
この情報に権威性・信頼性・独自性を与えるのが、「精神科で勤務経験のある○○さんの実体験」ということです。
まとめ
Webコンテンツの独自性(オリジナリティ)とは、「安心できるほど権威のある人(E-A-Tを満たした人)の一次情報」だと捉えるべきです。
もしSEOコンサルタントから「???」なことを言われて、なんだか納得いかないと感じている方は、ぜひ一度、「Luna企画代表で、Webマーケター兼Webライターとして、中小企業・士業に対するマーケティング支援・Webコンサルティングサービスを提供している。IPOを目指ベンチャー企業でのWeb制作・コンサルティング・EC通販部門管理職を経てLuna企画を開業した人。中小企業・士業事務所から東証プライム上場企業まで幅広い業種業態のマーケティング支援を経験している。」谷口さん(私)に相談してみてください。(笑)
なお、ホームページの現状と改善案、記事制作について全国から相談を受け付けております。
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